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研究成果の公表  塩見 正衛

2011/02/07 4:00 に 山口文夫 が投稿

 自然科学の分野では、研究成果は主に二つの方法で公表されます。一つは、速報として研究仲間に知らせる手段として、研究会やシンポジウムで口頭ないしポスターで発表する方法です。このような発表では、簡単な要約が印刷・配布されますが、詳しい内容は残りませんから、気軽に発表できます。もう一つの公表の方法は、研究会や学会、研究所や大学で発行される機関誌への論文の掲載です。この場合、論文には新しい発想や発見が含まれていなくてはならないので、厳密な審査に合格しなければ印刷されません。論文を掲載している科学雑誌には種々のレベルがあって、サイエンスやネイチャーとなどの雑誌は高度な発見でなければ論文として受理されません。他の国際的な科学雑誌は、ヨーロッパやアメリカの出版メジャーElsevier(オランダ)Wiley-Blackwell(アメリカ+イギリス)が請け負って出版されているものが多いのですが、このような国際誌に掲載されるのも容易ではありません。現在では、投稿される論文の半数、時には80%もの論文は不合格にされています。不合格になっても全く無意味な論文というわけではなく、その質が適切な位置になかったということです。そのような論文は、一段ランクが下の雑誌に再投稿します。アメリカのISIという出版社が論文の数量的評価をやっていて、(変な話ですが)その評価が世界中の論文の価値を決めています。評価は、論文が公表されてから2年間に、他の研究者の論文によって引用された回数によって決まります。その評価によって研究者の値段が決まり、就職や昇給にも影響するので、世界中の、特に若い研究者は否応なしに評価をいつも気にしていなければなりません。日本に本籍のある著名な科学雑誌もたくさんあるのですが、現在ではほとんどが出版メジャーに頼っています。また、日本国籍の雑誌でも、半数くらいの論文は外国研究者からの投稿論文です。

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