Charles D. Bonhamさんの新刊書 元茨城学習センター所長 塩見正衛

投稿日: 2013/09/03 14:37:58

2年ほど前にBonhamさんから、「陸上植生の計測Measurments for Terestrial Vegetation」の改訂版を出したいというemailが来た。この本の初版は1989年にWiley社というアメリカの出版メジャーから出ていて、私も野外実験や解析方法の参考にしてきた。改訂版は今年6月に印刷、7月に私にもBonhamさんから署名入りの本が1冊送られてきた。やはりWiley-Blackwell社からの出版で、245頁のハードカバーである。

Wiley-Blackwell社の編集の担当者に、Izzyさんという人がいて、2年前にわたしにBonhamさんの本の査読委員の一人になってほしいと伝えてきた。Bonhamさんは知人でもあるし、査読は勉強にもなるから引き受けた。まず、初版本を通読して、問題点や改善した方がいい部分をIzzyさんにコメントとして送った。初版は400頁以上もあって、自ら1日に40頁を読むことを義務付けて、10日かかってメモを作った。しばらくすると、次々とIzzyさんから改訂版の原稿が、下書きができた順番に送られてくるようになった。この査読はとても大変で、途中で投げ出したくなるくらいであった。私の専門分野であるし、専門書の英語は新聞などより読みやすいけれども、やはり日本語のようには楽には読めない。英和辞書も必要となる。さんざん苦労したけれども、Izzyさんにはその苦労は分かるまい。なぜなら、英語の国の人たちは、世界中の人が、自分たちと同じように英語ができると信じているからである。

Bonhamさんの改訂版には、この15年ほどの間に私たちが発表した論文がいくつも引用されていて、私も少し得意顔になる。

Bonhamさんと知り合ったのは、1987年中国ハルビンで開かれたの草原学会に参加したときである。見学バスの中で自己紹介し合ったとき、私たちの研究が非常に近いことが分かった。それ以後、私が編集した環境問題の本に寄稿をお願いしたことがある。また、15年ほど前に、カナダで開かれた国際学会のあと、Bonhamさんが当時勤めていたコロラド州立大学のFort Collins校を訪問して、ご家族や親戚の方々の世話になったこともある。2008年には、植物の測定方法と統計解析に関する共著論文を書いた。

今回の改訂版の出版には、心からおめでとうを言いたい。ちなみに、Bonhamさんの正確な年齢は分からないけれども、すでに大学は定年になっていて、私とほぼ同じ年だと思う。10年ほど前に奥さんを亡くされ、その後沈んでおられたので、「一緒に仕事して、元気づけたい」といつも思っていたのだが、今回それが果たせたように思う。(8/29/13)